利用者のコラム2 │ ハッピーモニターオフィス

聴覚障害


辛さを上回る仲間との絆、喜び

今の自分は特に困ったことはありません。自分にとっては耳が聞こえなくても「目で見る」それだけで十分です。 逆に今までを振り返って嬉しかったことは、手話を覚えてくれたり、ゆっくり話してくれたり等他にも沢山あります。
小学時代、初めて自分と同じ障害を抱える2人と出会いました。 その聴覚障害の人は、キュードを使って会話しているところを初めて見ました。 その2人に色々教えてもらい、1ヶ月間勉強し覚えるようになりました。 聴覚障害の人とキュードで会話できるようになったことがとても嬉しかったです。 聴覚障害の人だけではなく、クラスの人たちも覚えてくれて、と話したり仲良くなって、外で遊んだりすることも嬉しかったです。
中学校に入っていろんな人と出会いがあり、それに対し不安があるだろうと思っていましたが、 思ったほど不安なことはありませんでした。クラブ活動は友達に誘われバレー部に入り、 バレー部のメンバーや顧問の先生はとても優しく、障害のことを理解してくれており、声をかける時は肩を叩いて 「今から練習試合だから向こうのチームに入ろう」と言ってくれました。 中学生活は本当に幸せな3年間でした。
高校時代は特別支援学校に入学しました。周りは手話を使う人だらけでした。 その聴覚障害者の人が「キューサイン」を使った会話をしていました。それを見て自分は分からなくてついて行けないだろうと 思っていましたが、担当の先生が僕のことを話してくれて聴覚障害者の人に 「キューサイン」を教えてもらい、「キューサイン」で会話できるようになりました。
クラブ活動はもちろんバレーでした。中学時代のバレー部の時のコミュニケーションと違って、 聴覚障害者のバレー部は手話でサインを出しゲームプレーを行いました。 試合は特に問題はありませんでした。高校2年になりセッターとして初めての大阪府内の西代表に選ばれました。 その時は、耳に障害があるからみんなについていけないと思い断ろうとしたんですが、 西代表の顧問先生が「耳に障害なんて関係ない。アタッカーの声が出てもトスを上げるのはお前次第や!」と言われ、 それを聞いた自分は、すごく嬉しかったです。
高校生活、そして専攻科生活が無事に終わって社会人になり、この先はつらいことや苦しいことが沢山あるだろうと 考えながら自分の新たな人生を歩み、険しい壁を乗り越えて頑張って行こうと考えた自分。 仕事で困ったことも多々ありましたが、嬉しかったこともありました。 仕事先では機械関係で危険な仕事だと解り、それを覚悟して従事をしてきました。 コミュニケーションは、普通に会話し、筆談もしてくれて、障害を理解してくれて、危ない時は肩に叩いて「危ないよー」と話しかけてくれました。 そういうこともされて本当に嬉しかったです。
今、自分はBe Happy就労支援施設でPCの勉強をしています。 入った時はほとんど普通に会話でしたが、しばらくしてスタッフさんも手話を覚えてくれるようになり、 いろんな手話を教えて、手話を使って会話するのも楽しいです。これも自分にとってすごく幸せです。

これから先、色々あるとおもいますが、困ったことやつらい事や苦しいことがあっても険しい壁を乗り越え、 難しいことを考えずに楽しい事や嬉しいことを見つけ最高な生活を過ごしていきたいと思っております。

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